2014年の面白かったもの
14年の新作ではありませんがとりあえず『アイカツ!』は挙げておきます。
- 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
- 発売日: 2015/06/02
- メディア: Blu-ray
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児童文学的な教導的性格とギミックに頼らない堅実な作劇の一方で、斧に象徴されるやりすぎ感・どうかしてる感と異質なライブパートの挿入による気分の高揚があり、そして基本一話完結かつライブパートに尺を取られるが故に登場人物が悩んでもドラマまでそれに付き合うことなくテキパキ問題を片付けていくサクサク進行が魅力的だし、個人的に非常に肌に合いました。女児どもがみんな楽しそうに日々頑張っており、良いです。
キャラ格の上げ下げが物語と密接する少年マンガ的な側面も持っているのですが、脇役に至るまでどの登場人物もキャラ格が高く保たれており、どの子についても「いや、こいつマジで凄いんだぜ!?」と激賞できる点も美点です。
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2015/04/02
- メディア: Blu-ray
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ソシャゲの原作をなぜか実写ミュージカル化、聖剣に選ばれし王候補が100万人もいるという初期状況からアーサー王同士が内輪もめしたり、諸侯や魔女やマーリンと戦ったりする。古橋秀之と野梨原花南をあわせたような感じというとラノベクラスタにはお分かりいただけるであろうか。
各話が正味11分ちょいというごく短いなかで、きちんと話を進めつつ嘘次回予告やブリテン昔話をつっこんでくる超密度と、きわめてちゃんとしたミュージカルであるところが見所。無駄なことやってる余裕はないので描かれるものがいちいち的確で、とりわけ3話や12話は珠玉のごとき大傑作回になっとりますね。でも「魔法があればメンドクサクナイ」みたいなただただ与太でしかない歌も好き。
ガンダム Gのレコンギスタ 1(特装限定版) [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- 発売日: 2014/12/25
- メディア: Blu-ray
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ストーリーの牽引力が弱くてやや散漫なところはあるんですが、それと表裏一体で世界の広さが描かれています。
メカと宇宙と歴史と自然と文化と宗教と戦争と政治と恋と野心と失敗と日々のよろこびが、つまりもう世界のほとんどすべてがここにあるのです。あとメカが超クール。
なお並行して『ガンダムビルドファイターズトライ』も見てました。これも非常に面白かったです。
夏の魔法: ペンダーウィックの四姉妹 (Sunnyside Books)
- 作者: ジーンバーズオール,Jeanne Birdsall,代田亜香子
- 出版社/メーカー: 小峰書店
- 発売日: 2014/06/24
- メディア: 単行本
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2005年の作品ですがフィリパ・ピアスやアーサー・ランサムのような名作児童文学の風格があります。
装丁も含めてYAエンタメ的なポップさとは距離を置いたクラシカルな雰囲気ですが、一方でとにかくガキどもが遊びたおす話であり、また次女スカイとジェフリー少年の友誼も瑞々しく、たいへんおもしろ楽しい作品であります。
- 作者: 石川博品,まごまご
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/12/11
- メディア: 文庫
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百合物帳も良いんですが一番はネルリの短編集ですかねー。「ちいさな耳刈ネルリ」や「双六ネルりの甘美なる敗北」のような何これ本編より本編じゃんって話も好きですし、わけわかんないにも関わらず工夫の効いてる「サンガ組が一着=八高外環路ムカデ競争 MUKADE!」も好きです。
なろうの書籍化はニンジャスレイヤーとこの世界がゲームだと俺だけが知っているがおもしろいと申し上げてきましたが、あらたに無職転生と辺境の老騎士がおすすめ作品に加わることになりました。
無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ (1) (MFブックス)
- 作者: 理不尽な孫の手,シロタカ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー
- 発売日: 2014/01/23
- メディア: 単行本
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ヒロインたちのキャラ萌え描写についても、いちいち時間軸方向にロングスパンな関係性から魅力を発生させているところが作品の特徴を生かしていていいですね。
- 作者: 支援BIS,笹井一個
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン
- 発売日: 2014/03/14
- メディア: 単行本
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流行りの異世界転生ものではなく、なろうや富士見FよりはCノベルスファンタジアの雰囲気、あるいは佐藤賢一やはたまたデュマの三銃士のような歴史活劇の趣のあるエピック・ファンタジーです。異世界ご飯の描写にめっちゃ力を入れてるのも特徴ですね。
マンガで印象に残ってるのは以下あたり。
- 作者: サライネス
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/03/20
- メディア: コミック
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- 作者: 安田弘之
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2014/03/14
- メディア: コミック
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- 作者: 位置原光Z
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2014/05/19
- メディア: コミック
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そのほかですと『僕のヒーローアカデミア』『だがしかし』『子供はわかってあげない』『七ツ屋志のぶの宝石匣』あたりでしょうか。
映画は『オール・ユー・ニード・イズ・キル』ですとか『ゴジラ』ですとか『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー』ですとか『ベイマックス』ですとか、SF活劇をいろいろ見ましたけどどれも良かったです。
あとはNHKスペシャルの「少女たちの戦争〜197枚の学級絵日誌〜」が良かったです。
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2014/0814/
やたら絵心のある小学生たちが綴った絵日誌によってあざやかによみがえる70年前の子供たちの生活と、それを侵食していく戦争の影。名作でした。
継続して面白かったのは『魔術士オーフェン』ですとか『巡ル結魂者』ですとか『この世界がゲームだと俺だけが知っている』ですとか『RWBY』ですとか『ばらかもん』ですとか『まりかセヴン』ですとか『乱と灰色の世界』ですとか『風雲児たち』ですとかいろいろありますが、とくに大型エピソード「ロンゲスト・デイ・オブ・アマクダリ」と並行してトゥーレイトとかサンダーボルトとかの傑作を連発していた『ニンジャスレイヤー』と、ラスボスが至高の負けっぷりを見せつけた『ハチワンダイバー』が印象に残ってます。あとおすすめされて『咲』を読み始めましたがこれもなるほど傑作でした。