銀盤カレイドスコープ感想

強い女の子萌えとかわいそうな女の子萌えを併発してる僕としては、女の子主人公主観で心にひどい傷を負うけれど立ち止まったりしない、みたいな話は燃え燃えなんですが、そんな話。血がたぎるぜ。
そのパターンの作品は十二国記の陽子やマリみて祐巳なんかもそうなんだけど、銀板のタズサが前二者とちょっと違うのは傷が癒えぬまま歩いていること。陽子や祐巳が頑張ってリハビリする話だとすると、タズサは欠損美少女的な魅力を感じる。しかもそんな状態なのに精神的にも成長してたりするし。実にかわいそかっこいい。
また、心に開いた穴をピートとの思い出で埋めようとする、埋められるわけないのに埋められると思ってるタズサも、切なくって可哀そうで萌える。ピート愛されてんなあ。
シリーズ全体としては、いったん終わった話の実に見事な引き伸ばし方に感心。一冊使ってタズサの心の傷をさらにえぐったのはよい決断かと。
それから脇キャラもすごくいい。5巻のキャシーはかわいそさMAX、6巻の響子エピはちょっと泣きそうになったです。