サマーウォーズ感想

8月1日に池袋でサマーウォーズ見てきた。拙者は横浜市民なので普段は池袋のような僻地には行かないのだが、友人が埼玉県人なので仕方が無い。


以下見て考えた事ネタバレ有り。


・基本的には好きな話。プラスアルファした児童文学。
・とにかくチョイスしてきた要素の趣味が良い。
・ただ、テーマから組み上げたんじゃなくて最初に理想形を幻視しちゃってる作品なんで、個々に集めてきた必要な要素がうまくかみ合ってない。
・個別の要素には深く突っ込まず、全体のバランスを優先させてるので「スキッ」とした喉ごしは実現できてる。失敗作なりの趣味のよさとして肯定的に評価すべきでは。
電脳コイルの終盤と比較しての話ね。


・完璧な作品を目指した結果、要素全部盛り状態に。そーゆーの嫌いじゃないけども。
・実はボーイ・ミーツ・ガールが一番余計なんじゃないか説。
・健二と先輩を姉弟にしてダブル主人公、カズマと侘助おじさんをそれぞれヒロイン扱いすれば筋が通るじゃん。だってそんな話だったし。
・先輩が姉だったらローキック主体にスキンシップを図ってくるアウトファイト姉ちゃんだと思うでござる。


サマーウォーズの婆ちゃんは中盤でモニョモニョするので、親族ネットワークと思い出メモリの中にだけ存在する架空の存在になる。
・架空の存在だけが本当のヒーローになれる、というのは道士郎の語る武士やノノが憧れるノノリリ、あるいは死せるハービー・デントが体現したものと同じ思想。
アバターと権力を奪って無比の力を振るうラブマシーンと、存在消失して消える事で逆に誰もにとっての神になれる婆ちゃんの対比。
・集中型と分散型のシステムの戦い。
・実在の神と不在の神の戦い。実在する神は迷惑、というのをさして「現出」と言います。出典はオーフェン


侘助おじさんは一種の王子キャラ。で、帰還と回復が行なわれる。
・王子キャラってのは属している社会的立ち位置が複数あって、それゆえのキャラ格の高さと不安定さをあわせ持っているってとこも。シャアとか柏木優とか。
・Q 不安定さってどゆ意味? A 所属があいまいってのは、大事なところで責任とらなそうという事です。もっというと出来ちゃっても認知しなさそう。


・旧弊な性的役割分担の再生産を肯定する論理が思い浮かばん。それこそカズマが女の子ならよかったんだけど。
・ジョンとヨーコが意味不明。


・カズマえろい。
・でもヒロインは侘助
・健二×直美姉さんてどうですか。検討する価値はあると思います。
自衛官の人と眼鏡の姉さんの姉弟がやばく無いですか。萌えじゃ無いですか。下衆の勘繰りですか。
・健二の相棒の眼鏡がプロ脇役の仕事人で好感。
・好きなアバターは仮ケンジとギョウザ。



そのあと本屋で『デイジー・ラック』2巻と『トップ10』1巻を購入、友人に『百舌谷さん逆上する』を無理やり買わせてから別れ、新高島の先の方で花火を眺めてから家に帰った。花火は煙が流れなくて半分隠れていた。夏に歩くとくたびれて頭痛くなるのな。