私選ライトノベル入門・魔の17冊(2011版)
鉄拳白書 | 自然にライトノベルファンになる20作
入門おすすめ20冊 - 小説☆ワンダーランド
寝込んでるうちに時機を逸してしまった感がありますが、ラノベ入門がちょっと話題になっていたようで、自分も考えてみました。
ただし、上記の二つの記事はたぶん「本読みではあるけどまったくの非オタな人」を対象に考えてると思うんですが、自分は「ラノベには詳しくなくてもアニメ・マンガ等の知識はある程度有している人」を対象にした上で、紹介した作品を順番に17冊全部読んでもらうことを前提に考えてあります。
まあどうせ実際にラノベ入門希望の友達がいるわけでもなし、どんな理想的な対象を想定したっていいデスよねー。
“夢”ふくらませる6冊
ええと、ラノベ入門つってラノベ的要素のある非ラノベを読ませるというのがどうもピンとこないわけです。どうせならいちばん最初にいちばん凄まじい傑作を読ませてあげたい。期待とか偏見とか先入観とかをコナゴナに粉砕するところからはじめてあげたい。それでこそライトノベルに対するドリームとかリスペクトとかなんかそういうのが生まれると思うのでありますよ。
というわけで以下の作品。
『ブラックロッド』 『ブラッドジャケット』 『ブライトライツ・ホーリーランド』(ケイオスヘキサ3部作)
オカルトでサイバーパンク。超絶アクション描写。造語・ルビ炸裂系ラノベの極北。宗教的な意味で危険球投げすぎ。いろんな意味でちょうカッコいいです。
『耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳』 『耳刈ネルリと奪われた七人の花婿』 『耳刈ネルリと十一人の一年十一組』
業界トップクラスの地に足ついた異世界描写能力があるにもかかわらず、一人称体の地の文でナチュラルにアニメネタなどを放り込み全てをだいなしにするセンスが謎。でもすげえ面白い。
“歴史”を学ぶ4冊
『クララ白書』 『スレイヤーズ』 『ブギーポップは笑わない』 『涼宮ハルヒの憂鬱』の各1巻
ライトノベルのいくつかの画期を代表する作品。まあこの辺はせめて1巻くらいは読んどけ、という4冊。順に1980年、1990年、1998年、2003年の刊。
“今”を共有するための7冊
『僕は友達が少ない』通称「はがない」は、未アニメ化作品の中では最も売れ行きがよく勢いがあり、2011年にはアニメ化をはじめとした様々な企画がますます盛んに行なわれるであろう作品です。内容的にもラノベらしい良い意味での内容の薄さとキャラを魅せる工夫に溢れ、しかも志熊理科がすげえ可愛いのでお勧め。
一方で、古橋秀之と秋山瑞人というラノベ界が誇る才能によるシェアードワールド企画「龍盤七朝」シリーズは、それだけでも1000年後の未来に向けて国が金を出すべき文化プロジェクトだと思いますが、まあなんといいますか「すげえ面白いのに1巻が出たっきり音沙汰がなくてジタバタする」というのもラノベ文化の花だと思うので読むがいいと思います。
『僕は友達が少ない』シリーズ1〜5巻(既刊5巻続刊中)
日常系萌えコメ。普段の倍くらいの速さで読むとちょうどいい。最新5巻は面白いのと工夫に溢れているのと理科が可愛いのとでひっくり返りました。
『龍盤七朝 DRAGON BUSTER』『龍盤七朝 ケルベロス』
嘘中華空想武侠活劇。「DB」は今のところ可愛らしいボーイミーツガールだけど血の予感ばっかりします。「ケルベロス」は覇王に立ち向かう3人組の話なんだけどラスボスがゴジラ。無理ゲー。